アキレス腱炎、アキレス腱断裂
寒さも厳しくなり患者さん達の筋肉やスジに硬さが目立ってきます。特に運動時の跳躍や走り込みなどが原因で冬の時期にアキレス腱炎になる子供達が多く目立ちます。
子供の場合、断裂の可能性は低いのですが肥厚(ひこう)と言ってアキレス腱が腫れてしまうのです。左右比較するとすぐ分かります。一度肥厚すると予後が悪く、日常生活はさほど問題がなくとも運動時の痛みがなかなか取れない場合が多いのです。大人の場合でもよく肥厚を起こしますが、何よりも心配なのはアキレス腱の断裂。子供よりも腱の弾力がないため、瞬発的な動作で断裂してしまいます。断裂したら4~5ヵ月はスポーツは出来きません。
治療法は手術療法とギプス固定で自然治癒を図る保存療法があります。どちらを選ぶか?私は保存療法をお勧めいたします。手術をした場合、人工的に腱を繋ぐため早期に歩行開始が出来ますが、患部の手術痕、慢性的な腫れや違和感が残ってしまうのです。一方保存療法で試みた場合は自己免疫回復力に期待します。勿論その過程において断裂した腱の組織を早期に修復させるため、超音波治療器やその他の治療器を使用します。組織が修復するまでに手術よりも時間がかかりますが、最終的に腫れや違和感などが無くなるのです。
予防策は毎日の入念な体操やストレッチングを続け、常にアキレス腱を柔軟に保つことです。1つの目安としてアキレス腱炎になり、患部に痛みや違和感を感じたら、アキレス腱断裂の可能性が高くなっていると思った方がよいでしょう。
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