ひざの障害(オスグッド病)
小学校高学年から中学生が積極的なスポーツ活動をしている時に膝のお皿直下に痛みや骨の隆起を訴え受診されます。その多くはオスグッド病と呼ばれる10代前半に好発する代表的な成長期に起きる骨の病変です。
脛骨粗面の軟骨に分離や遊離(骨が一部はがれること)が生じる障害。症状はスポーツ時の膝前面の痛みや腫れで、悪化すると通常の歩行時にも痛みを訴えます。
発生原因はスポーツなどによる「使いすぎ症候群」の1つとされ、ランニングや跳躍動作により大腿四頭筋が収縮し、膝蓋靱帯を通して脛骨粗面に牽引力が繰り返しかかることにより隆起や剥離が起きます。これがオスグッド病です。
痛みが強い場合には一時的にスポーツを休止する必要があります。基本的には活動を続けながら治療を行いますが、サポーターを装着したりテーピングを施したり、大腿四頭筋のストレッチング、運動後に患部を冷却することも効果的です。オスグッド病による膝の痛みは、骨の成長が完了するに伴い軽減し、将来障害が残りスポーツに支障をきたすことはほとんどありません(骨の出っ張りは残ります)。したがって充分知識を持ったコーチや指導者のもとであれば、普段のストレッチなどのケアーをしっかりし、練習量をコントロールすればスポーツを続けることができるのです。
この記事のURL : http://www.kato-seikotuin.jp/news/?p=212