鵞足炎(がそくえん)
鵞足炎とは膝の内側下方に痛みが出るランニング障害です。鵞足とは膝のすぐ下の内側にある、縫工筋(膝を伸ばす筋肉)・薄筋・半腱様筋(膝を曲げる筋肉)が脛骨(すねの骨)に付着している部位で、付着している腱が鳥の足の形に似ていることからこのような名前が付けられています。つまり鵞足炎とは鵞足部に付着しているこれら3つの腱の炎症です。
原因は膝の繰り返しの曲げ伸ばしの際、膝の外反や下腿の内旋が強いときに、鵞足に付着している腱が炎症を起こし、膝の内側下方に痛みが現れます。鵞足炎も大腿部周囲筋や股関節周囲筋などの柔軟性の低下や、X脚などの身体形態特性、ジャンプやターンの繰り返しでも起こり、特に過度のランニングによるストレスなども原因として挙げられます。
鵞足炎の予防策や治療などは、走行中や走行後に痛みがあるがスピードには影響しない程度の時は、十分なストレッチとアイシングで十分です。歩行時でも痛く、走る距離やスピードに影響が出る場合は、ランニング(練習)を中止し、安静にして治療に専念した方が良いでしょう。また靴の踵の減り具合をチェックし、極端に外側や内側が減っている場合にはアライメント矯正(足底板)やフォーム矯正、テーピングも必要です。
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